2012.02.08 Wednesday

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2008.05.17 Saturday

角田光代「ロック母」読了

角田光代の1992年〜2006年までの小説7編
「ゆうべの神様」
「緑の鼠の糞」
「爆竹夜」
「カノジョ」
「ロック母」
「父のボール」
「イリの結婚式」

角田光代を読むとどよ〜んと落ち込むといいながらも
友人に薦められて素直に読んでみたたらーっ
結果は、そ〜んなには凹まなかったけれど 
心の奥底にしまいこんであった負の感情が見事に表面に出てきた[:がく〜:]
でもね、今回はそれは過去の記憶であって今の感情ではないって割り切れてる自分がいてかえって浮き上がらせてよかったのかもなぁ〜〜ひやひや

小説の終わり方がいつもその先を想像させるようになっているんだけれど
本編で書かれていること以上の暗闇が広がっているというふうには思えなかったっていうことも大きいって思うんだよね〜〜ラッキー

お話は一人称で進んでいく、登場人物からの視点で描かれることはない。
(短編だったらあたりまえなのかな?)
まわりのひとのことは会話や態度から推測するのだが、主人公は結構冷静沈着・・・ どんな悲劇も大事件も‘ふ〜ん’っていとも簡単に受け流すタイプが多い。
だからといって動揺してないわけではなく、心の中では結構な悪態ついたりもするけれど大騒ぎしないって感じかな?!
そ〜んなタイプの主人公に過去のサラリと受け流してきた嫌な思い出がよみがえり心が負の方向に共鳴しちゃうのよね〜。

細かく共鳴したところも多かったけれど、父に対してあまりよい感情をもっていない私は、「父のボール」の主人公のなぁんともいえない父に対する感情。老いて弱って死期が迫っていてもわだかまりを感じている心が一番理解しやすかったかなぁ〜。
心の中にあるその思いは
『父親が無責任で独りよがりで思いやりに欠けた行動をするたび、子どもたちはきっと蔑むように思うのだ、子どもの空腹より自分の空腹をまず満たそうとする人だもの、と。父親はこれからも子どもたちを傷つけ続けるだろう。子どもたちはいちいちそれを心に刻み父を憎むことで力を蓄えていくことだろう。』
この文に集約されているように思う。なぁんかこの文を読んで、目からうろこほどではないが父に対してだけでなく 人を許せないと思う自分のなかの基準みたいなものを代弁してもらったように感じた。

あとがきも興味深かった。作者角田光代のこの短編集への思い伝わってきた。
このあとがきも含めて短編集「ロック母」だなぁ〜って思った。
「ゆうべの神様」が芥川賞の候補になったときに とある放送局の人が電話で『ぐれた娘が家に火を放って逃亡する』というあらすじでよいかと確認したそうだ。
確かにそうかもしれないけれど、そういってしまったら身も蓋もない・・・。
でも角田光代の小説をひとさまに紹介するとするとこ〜んなようなあらすじになってしまうものの多いこと多いこと・・・
そのなかに静かに淡々と描かれている心の葛藤が角田光代の小説の醍醐味だと思うが
ちょいと負の財産を心に貯蓄していないとなかなかわかりにくいかもね〜
って思ったのでした。

というか今回大きく思ったのは錘をつけて心の奥にしまいこんだ負の財産を短編集の主人公と共に昇華させるという作業をしてるのかなぁ〜って・・・
特にこの「ロック母」の7編はそうだったからこそ読み終わって心が軽くなったのかなぁ〜なんて思ったのでした。

ロック母
ロック母
角田 光代

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